2016.05.10
当院では、2009年頃から約8年間高濃度ビタミンC点滴療法を実施しております。
実施件数は2016年4月時点で通算9000件以上になりました。高濃度ビタミンC点滴療法を取り入れようと決めたのは、当院職員が自分の病気に対して施行し病気の改善を目の当たりにしたのがきっかけでした。それから約8年間、彼女は手術や抗がん剤は一切受けず定期的な点滴施行だけで現在も元気にしております。今回は、これまでに実施してきた高濃度ビタミンC点滴療法の症例から当院が得た内容を簡単に紹介しようと思います。
1、副作用がほとんどない
高濃度ビタミンC点滴療法は副作用といえるような症状はまったくない、といってよいと思います。しかし、一時的に、血管痛、口渇、打撲部位の痛みなどの症状がでることがあります。血管痛にはホットパックを使用すれば痛みはほとんどありません。口渇感については当院では水やお茶を用意して対応しています。
2、延命効果がある
「ビタミンC点滴ががんを治癒させる」とはいえないと考えております。しかし、他のいわゆる標準治療(手術・抗がん剤・放射線)よりも延命効果が大きいというのが当院の経験則です。点滴による体へのダメージはありませんから、今まで通り食事を取ることができます。「食事がしっかり取れる」という状態を保てる限り、その人がそうそうがんに負けるということはないと思います。
3、理想的なビタミンC血中濃度
VC血中濃度は、がん治療として奏功しているかのバロメータになると思います。当院のこれまでのがん患者さんに対するビタミンC点滴の経験から申しますと、血中濃度「4000」(mg/ml)以上が好ましいと考えています。