2016.06.10
糖は、私たちの血液や組織の体液の中に存在していて、体の中のタンパク質や脂質とくっつく性質をもちます。この性質を「糖化」と呼ぶことがあります。
体の中で糖化がどのくらい進んでいるかを示すためには、血液検査で「ヘモグロビンA1c」という項目を調べればわかります。
ヘモグロビンA1c値が高ければ高いほど糖化が進んでいることを示し、体に深刻な影響を与えることにつながります。
ヘモグロビンの糖化が進むと、酸素の運搬能力が低下し貧血になります。
血液中のアルブミンというタンパク質は糖化が進むと、物質の輸送と貯蔵がうまくいかず、薬の効きが悪くなったりします。
免疫グロブリンというタンパク質の糖化では、免疫機能が低下し病気になりやすくなったりアレルギー症状を引き起こしやすくなります。
がんも糖は大好物です。がんは患者さんの身体の中から少量で大きなエネルギーを得られる燃料(糖)を取り入れて増殖・転移を引き起こします。
コラーゲンは私たちの体の中のタンパク質の約30%を占める重要なタンパク質です。コラーゲンの糖化が進むと、皮膚や血管の弾力が失われ、皮膚や髪の毛のトラブルの原因となります。
このように糖分の過剰摂取によって体の糖化が進むと、さまざまなトラブルを引き起こし、すべて「老化」「病気」につながります。
普段の食事からご飯・麺類などの炭水化物はなるべく控えて、甘いものを食べ過ぎ・飲み過ぎない生活を心掛けるだけで糖質制限には十分効果的で、体の糖化の進行を止めることができます。