2017.02.10
2017年もインフルエンザが猛威を振るっています。ニュース報道によると、現在ほとんどの都道府県で「警報」レベルの状態となっているようです。
インフルエンザウイルスは喉(のど)の粘膜表面(粘膜上皮)から私たちの体にすぐに侵入します。体には「免疫」という機能が備わっていて、ウイルスが侵入するとただちにT細胞などの免疫細胞が、感染した細胞ごと攻撃することで排除します。しかし、免疫機能が低下しているとウイルスに感染した細胞がどんどん増えていき、ご存知の通りの厄介な症状(38℃以上の高熱、咳、関節痛・悪寒・吐き気など)を引き起こします。それでは免疫機能を高めるにはどうすればいいでしょうか。
まずは体を冷やさないことです。いつも暖かく過ごして細胞が活動しやすい状態を保ちましょう。そして、普段からタンパク質を多く摂取することが大切です。ウイルス除去の際に行われる複雑な免疫機構で働くさまざまな分子や酵素はすべてタンパク質です。このタンパク質を合成する材料となるアミノ酸が、豊富にある状態にしなければなりません。ご飯やパンなどの炭水化物からはアミノ酸を手に入れることはできませんので、肉や魚、卵を積極的に食べるようにしましょう。
そうはいっても毎日の食事から十分なタンパク質を摂取、というのはなかなか難しいです。医療機関のみ取り扱いのある高吸収率・無添加のアミノ酸サプリメントというものもありますので不足する栄養素はサプリメントで補給するのをお勧めします。
流行前にインフルエンザワクチンを接種していた方でも絶対に罹患(りかん)しないというわけではなく、「重症化」しない(長引かない)ということですので、やはり普段からの十分な対策は必要となります。