2017.10.15
9月15日の朝日新聞に「今季のインフル流行、早期化か 子どもの患者5.7倍」という見出しの記事がありました。局地的な流行もありますので、この記事だけで今季は流行が全国的に早期化するとは言えませんが、そろそろしっかりとしたインフルエンザ対策を行う時期に入ってきているとは言えます。
簡単にできる対策としてマスクを愛用する方が多いですが、欧米ではインフルエンザの予防としてそもそもマスクは推奨されていません。実際、予防に関する具体的な裏付けも乏しいため私もマスクはしていません。
では予防対策としてどのような手段が有効か?
まず一番大切なことは必要十分な睡眠と栄養です。これは他の病気にも言えることですが免疫力維持は予防の観点では最も大切なことです。免疫力維持のため、ビタミンcのサプリメント摂取や点滴を受けることも事前の対策としては効果的です。
その他、言い古されていることですが帰宅後の手洗いや室内の換気等、予防対策は個人の生活習慣とも言えます。これらは簡単なことですが、意外と徹底して行っている方は少ないようです。
その他の感染症予防にも有効な手段ですので、是非生活習慣の一部としていただきたいと思っています。
もう一点、予防の柱としてワクチンの予防接種があります。インフルエンザの罹患率を下げるだけではなく、いざ罹患した際の重症化の予防にもなりますのでワクチンに対するアレルギーが無い方は積極的に接種することをお勧めしています。
接種後、概ね2週間後から効果を発揮し3カ月程度継続するため、さくらクリニックでは例年流行前の10月後半から接種を開始しています。
運悪く、インフルエンザにかかってしまった際も発症後48時間以内であれば抗ウイルス剤が有効です。体調に異常を感じた場合は早めの病院受診を心がけましょう。