2019.05.02
さくらクリニックでは「血液栄養解析」として多岐にわたる項目から採血を行い、その方に不足している栄養・ミネラルを詳細に洗い出す検査を行っています。
これまで、多くの方がお悩み改善のため検査を受けてこられましたが、多くの悩みとして、「頭痛」「疲れやすい」「イライラする(精神的に安定しない)」といった症状の訴えがありました。驚くことに採血→検査の結果、皆様に鉄欠乏の所見がありました。通常、貧血の診断基準は赤血球中のヘモグロビンが使われます。そのため、異常なしと診断を受けている方が多いのですが、鉄は赤血球だけでなく、組織に貯蔵される形でも人体に存在しています。そのため、潜在的な貧血の判断はフェリチンの測定を行い、多角的に見ていかないと見抜けないことが多いのです。女性は肉体的にも月経があり、男性と比べてヘルシー志向の方が多いため鉄分豊富な肉類の摂取が少なく、環境的には9割程度の方は貧血傾向にあると思います。
鉄は細胞のエネルギー生産に重要なミネラルであり、血液中の酸素の運搬にも不可欠であることから、不足すると「疲れやすい」「肩がこる」「頭痛がする」といった症状に直結します。また、脳内のセロトニンの代謝とも関わりがあるため、「イライラする」という症状も鉄不足が原因の可能性が考えられます。
多くの女性が意識的に鉄の摂取を行うことで症状の改善が得られています。しかし、やみくもに処方薬の鉄剤を摂取することは胃の炎症などのリスク。また、長期にわたる服用は臓器への鉄沈着を起こすなど、マイナスの作用も考えられます。効果的な鉄の摂取方法や必要量についてはご相談を承っていますので、お悩みの方はご相談ください。