2019.10.01
9月20日の読売新聞に「インフル「極めて異例」まだ9月なのに患者急増」という見出しの記事がありました。
厚生労働省が統計情報を発表しているので早速確認しましたが、例年と比較して罹患者が多く驚きました。地域性もありますが沖縄県はすでに流行に近い状態となっており、全国的に見ても九州地方に罹患者が多い特徴があるようです。夏と秋の境目にあるこの時期の体調不良はインフルエンザを疑わないケースが多く病院受診が遅くなることが予想されます。この記事をご覧の皆様は体調不良時の選択肢の一つとしてインフルエンザを疑い早めの病院受診を心がけてください。
運悪くインフルエンザに罹患した場合も、発症後48時間以内であれば抗ウイルス薬が有効なケースが多く重症化を防ぐことが出来ます。
また、毎年お伝えしていることですが予防策としてマスクだけでの予防は不十分なことが多いです。まず一番大切なことは必要十分な睡眠と栄養です。これは他の病気にも言えることですが免疫力維持は予防の観点では最も大切なことです。免疫力維持のため、ビタミンcのサプリメント摂取や点滴を受けることも事前の対策としては効果的です。
その他、言い古されていることですが帰宅後の手洗いや室内の換気等、予防対策は個人の生活習慣とも言えます。これらの事は簡単なことですが、意外と徹底して行っている方は少ないようです。医師・看護師等はダイレクトにインフルエンザ罹患者に接する機会が多いにも関わらず一般の方と比較して罹患率が大幅に低いのは上記の手洗い・消毒が徹底されているからという説が有力です。予防法としては一番インパクトがある方法と私は思っています。
最後に予防接種について。ここ数年は薬剤の確保が難しく必要としている皆様にいきわたっていないケースが見られます。今年の薬剤量の動静がまだ不透明なため現在は確たることをお伝え出来ず申し訳ありません。例年はさくらクリニックでも11月半ば以降に外来用のワクチンが確保できていますので、わかり次第皆様には改めてお伝えいたします。