2019.10.16
「無調節の状態で眼に入る平行光線が網膜の前方で結像する眼の屈折状態」
とってもわかりにくいこの表現が、近視の定義となります。要するに、網膜に光がうまく集中できない状態です。
目には二つのレンズがあります。角膜と水晶体です。壁に掛かったカレンダーの日付を見るとしましょう。この二つのレンズは目から入ってきたカレンダーの反射光を曲げて、目の奥の「網膜」という壁に集中させてカレンダーの姿形をはっきりと視神経~脳へと伝えることができます。水晶体の厚みを変えて瞬時に調節するのですが、近視の人は、水晶体が厚いまま硬くなっている上に、調節がうまくいかず、網膜の壁の手前で光が集中してしまい、遠くのカレンダーの日付がぼやけてよく見えないのです。あるいは、目が前後に長くなってしまったら、光は網膜に集中しづらくなることでしょう。「レンズが硬くなる」「ピント調節不全」「眼球が細長くなる」というのが近視の原因となりますが、細長くなった大人の眼球は元に戻すのは難しいので、レンズの厚さ調節に関わる「毛様体筋」にアプローチすることが戦略の一つ目となります。毛様体はとても小さい組織ですが筋肉であることには変わりがありませんので、全身の骨格筋と同じく、「ストレッチ」と「疲労回復」が大事です。PCやスマホのモニターなどのごく近い物を見続けて疲れを感じたら、5分程度、5メートル先の物を眺める習慣を作りましょう。毛様体筋の緊張を緩めることができます。
二つ目の戦略は、サプリメントでビタミンCやビタミンE、アルファリポ酸をじゅうぶんに摂取することです。水晶体が酸化すると、硬化がはじまるといわれています。抗酸化物質を摂って、水晶体の硬化を改善することができます。