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さくらクリニック・鹿児島市 | がん治療をはじめとする内科診療を行っています

さくらクリニック
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さくらクリニックBLOG

院長コラム 2020年8月号「2つのプラセンタ注射~メルスモンとラエンネック」

2020.08.01

巷にはヒトプラセンタ、ブタプラセンタ、ウマプラセンタ・・というネーミングで注射、サプリメント、化粧品などたくさんの「プラセンタ商品」があります。
なかには、植物プラセンタという謎めいたフレーズも目にすることがあります(本来プラセンタというのは、お母さんの「胎盤」という意味なのですが・・)。
現在わが国で、保険適用薬として認められているプラセンタ「注射」製剤は、メルスモン社とラエンネック社のふたつの会社が製造している製剤のみです。
さくらクリニックにプラセンタ注射を受けにくる方々は、女性、かつ、リピータであることが多く、ほとんどの方がメルスモン注射を使用しています。
しかし、中には、ラエンネック注射の存在も知っていて、「メルスモンとラエンネック、どう違うんですか?」と質問を受けることが時折あります。
そこで、今回は、2つのプラセンタ注射製剤の中味の違いについて比較しながら説明しようと思います。

①メルスモン→添加物有り(ベンジルアルコール)

ラエンネック→無添加

ベンジルアルコールには、局所麻酔作用があります。そのため、「メルスモンとラエンネックどちらが痛くない?」といえば、メルスモンのほうが痛くないと言ってよいでしょう。実際私はメルスモンとラエンネックを定期的に交互に注射していますが、ラエンネック注射のときは激痛ではないのですがビリビリとした痛みを伴うことが多いです。

②メルスモン→低分子物質のみ含まれている

ラエンネック→低分子から高分子物質まで含む

どちらも、アミノ酸、ミネラル、核酸といった、身体、血液、細胞のモトになる重要な物質(生理活性物質)をたくさん含んでいます。これらは低分子の物質です。
一方、ラエンネックには高分子物質が含まれています。これはいわゆる細胞増殖因子とよばれるものです(高分子物質を含むことも注射時の痛みが強い理由とも考えられます)。
ここから少し難しい話をします。
高分子物質(タンパク質)を皮下注射すると、血管に吸収される段階で、通常はバラバラになってアミノ酸として吸収されることになりますが、中には、バラバラにならずにアミノ酸が幾つかつながった状態で吸収されて、全身を巡ることがあります。
そうすると、このバラバラにならなかった分子が、血流に乗って皮膚までやってくると、線維芽細胞(コラーゲンをつくる細胞)の増殖スイッチを刺激して、コラーゲンをたくさん作ります。結果として女性の美容にプラスに働くことになります。
逆にいうと、ラエンネックにはメルスモンと異なり、低分子から高分子の物質まで含まれているぶんだけ、同じ量の注射液で比べると、メルスモンよりも低分子の生理活性物質の量が少ない、といえます。
以上、①添加物の有無と、②含有物質の種類の違い、が「メルスモンとラエンネック、どう違うんですか」というご質問に対する回答になります。

「じゃあ、メルスモンとラエンネック、どっちを注射すれば良いですか」
という質問については、まずは「プラセンタ注射に何を求めていますか」という趣旨の質問を返すことになると思います。
女性の方で完全に美容目的でプラセンタ注射をしたいというのであれば、ラエンネックでしょうし、つらい更年期障害の症状や体の不調をまずなんとかしたい、というのであれば、メルスモンをお勧めすることになると思います(実際に更年期障害の症状治療目的にはメルスモン注射のみ保険適用となっております)。

もちろん、メルスモンとラエンネック、どちらの注射をすればよいかは、我々ドクターや、スタッフ(メディカルディレクター)が本人とカウンセリングを行い決定しますので、ご安心ください。

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