2021.07.01
道路の舗装やエアコン室外機からの温風排出などから、真夏期は昔と比べて夜も気温が下がらず、医療的対応が必要な熱中症は昭和期と比較して明らかな増加傾向となっています。
更に厄介なことにコロナウイルス感染症に関わるマスク着用の習慣から例年と比較しても今年は熱中症患者が増えることが予測されます。
余談ではありますが、米国・ヨーロッパ諸国と日本を比較したマスク着用文化は真逆のようで、日本人はマスク着用を我慢でき、現在は街中でマスクをしていない方を見ることはまずない程度の着用率。限りなく100%に近い割合でマスクをしているのではないでしょうか?
対して米国の状況。最近は大谷選手の活躍からMLBをよく見るのですが驚くべきことに何万人もの観客は誰一人マスクを着用していません!
ワクチン接種を行ったものは屋外ノーマスクが許可されているようで、このような具合なのでしょうが日本とは全然違う状況に戸惑いを感じます。
恐らくこの辺りは感染者数に表れているのでは?と思いますが…
※アメリカは収束しているようなムードを出していますが今でも1日1万人以上の感染者が発生しており、人口比率でも日本の緊急事態宣言下よりずっと深刻な感染状況です。
アメリカは極端な例としても日本人はマスク着用を少し頑張りすぎている様子ではあります。特にこれからの時期、暑い外を歩くときなどは人混みでもない限りマスクは外しても問題ないでしょう。マスク常時着用の頭部~頸部の温度上昇は熱中症にとっては大きなリスクです。厚生労働省のガイドラインでも屋外でソーシャルディスタンスが保たれている場合はマスクを外して熱中症を予防するよう指導していますからご安心ください。
特に高齢者の方は体温調整機能が低下しますのでより注意が必要です。
後はコロナ以前から言われている気温を適切に保つことと、こまめな水分補給の徹底を心がけてください。
高齢者の方は「昔からクーラーを使わなくても平気だった」と言われる方が結構いますが昔と今は気温の環境が全く違うため、考えを改めてエアコンを使用してください。
水分に関しては汗で塩分を失うことから、経口補水液がより好ましいです。薬局でも販売しているOS1が市販品ではベストではないでしょうか?
コロナウイルス感染症と熱中症は症状に類似性があるため、現状だとコロナウイルス感染症疑いとしての検査も一通り発生してしまいます。余分な負担を避けるためにも普段からの予防について頑張っていきましょう!
熱中症についてご質問のある方は診察中にご遠慮なくお声がけ下さい。