2015.07.19
こんにちは。在宅訪問診療部です。
今回は、高齢者入居施設への訪問診療について、ご紹介させて頂きます。
現在さくらクリニックでは、有料老人ホーム・グループホーム・ケアハウスなど高齢者入所施設へ訪問診療を行っております。
高齢者施設へ訪問すると、レクレーション活動を楽しみながら、自分らしく穏やかに過ごされており、お一人お一人の表情が良く笑顔で迎え入れて下さる事が印象的であります。
加齢とともに起こる、身体的機能低下は、介護スタッフの支援(食事介助・排泄介助)によりカバーできることもありますが、病気に対しては、医療支援を行わなければなりません。
高血圧、糖尿病、脳梗塞後遺症等、、病気の数を上げれば切りがありませんが、ほとんどの方は、服薬をしながら療養されております。
しかし、入所施設から頻繁に病院受診する事は簡単ではありません。特に、重度疾患をお持ちの方は、通院困難であります。また、ご家族も多忙の中、送迎・付き添いのお時間が作れない事も現状であります。
そこで、定期的に医師が訪問し医学的管理を実施することで、定期薬の処方や、体調変化があった時も、迅速に対応ができます。また、施設側のスタッフと密に連携を図る事により、情報の収集、状態変化の把握が可能です。
施設スタッフより「施設の立場としても、お預かりしている患者様に何かあってからでは遅い…」との声を聞くことがあります。当院としても同じ気持ちであります。
先日、認知症の影響で意志表示出来ず、ベッドの上でグッタリされている患者様がいらっしゃいました。最近の気温上昇で、脱水症を起こされていたのです。もちろん、施設内でこまめに水分補給をされていたのですが、嚥下機能も低下し思うように摂取出来ていませんでした。当院看護師が医師の指示を受け訪問し、施設内での点滴施行、徐々に体調改善され、今では、日常生活をお元気に過ごされております。
このような事例は珍しい事ではなく、いつでも起こりうる状況とも言えます。
高齢化社会になり、国も在宅医療への移行を示唆しており、医療・介護サービスも充実化してきております。
「加療は必要だが、入院は避けたい。自宅・施設での療養についてどのように段取りをして良いか分からない」とお考えの方はお気軽に、当院までお問い合わせ下さい。