2017.01.10
明けましておめでとうございます。
2017年となった現在も、日本ではがんが死亡原因ナンバーワンで年間40万人近い方々が亡くなっています。世界中で医学研究は日々進んでおり、いつかは必ずがんの増殖を完全に抑え込める日がやってくると思いますが、現時点では途上の状態と言わざるをえません。このような状況で例えば今までは免疫療法を敬遠しているように思われた大学病院でも、抗がん剤治療などと併用するというさまざまなアプローチが試みられるようになっています。
それでは医師から「がんです」と宣告された時、どうしたらよいでしょうか。
すぐに治療を受けたいと思う気持ちもわかりますが、あわてて治療を決める前に情報をたくさん集めるほうが良いと思います。治療を受けるのは何より自分や、ご家族なのですから医師のいいなりになるのではなく、効果の程度やデメリットも詳しく知っておくことが大切です。
この点、保険制度内で治療を行おうという医師は、だいたいが「標準治療」という保険制度内での治療指針に従って治療方針を決定しますので、なるべく違う診療科目、違う系列病院のセカンドオピニオンを受けるようにしましょう。
保険制度はとてもありがたい制度ですが、一方では制度が壁になって、海外で認められ大きな効果がでている治療法や薬剤が簡単に使えないこともあります。なるべく生活の質を落とさずに効果のあがる治療方法もたくさんあります(高濃度ビタミンC点滴療法や、低用量ナルトレキソン、活性化NK細胞療法など)。
最後に、患者さんの中にはがんの勢いが強く、大変厳しい状況の方もおられますが、それでもあきらめない前向きな気持ちが一番大切です。