2017.10.21
ビタミンCは正確にはアスコルビン酸といって、これ自体は無味無臭の体内では合成できない有機化合物です。また、補酵素といって体内で分子レベルで起きる様々な反応を確実に起こすための物質でもあります。これまで、ビタミンCが風邪やガン予防・治療に重要な役割を果たしているという話を何度かしてきました。今回は、ビタミンC不足は肥満にも関係があるというお話しをしようと思います。
毎日の食事(炭水化物)から作られる中性脂肪は、胆汁の中に含まれる胆汁酸という物質によって分解されます。この胆汁酸は肝臓でコレステロールからエネルギーを得る際の最終(代謝)産物でもあり、コレステロールから胆汁酸への代謝にはビタミンCが重要な役割を果たしています。
つまり、体内のビタミンCが十分でない状態で中性脂肪の多い食事が続くと、コレステロールの代謝がうまくいかず、中性脂肪が分解しきれず溜まっていく状態ができます。これが長く続いた状態が「肥満」です。
肥満は体重増加以外にも「高脂血症」という困った病態を引き起こしやすく、血中の過剰なコレステロールや中性脂肪が血管(動脈)を傷付けてしまいますので、「動脈硬化」から「脳梗塞・心筋梗塞」といった命に関わる病気につながります。
もちろん、日頃からご飯、麺類、お菓子、甘い清涼飲料水…といった炭水化物の摂りすぎに注意しながら運動をして中性脂肪を減らすことが第一ですが、ビタミンCを積極的に摂ることも重要です。
野菜や果物にもビタミンCを多く含むものがたくさんありますが、熱に弱い性質や果物には糖分も多く含まれることを考えると、無添加で高吸収率のビタミンCをサプリメントで摂取することはより効果的な肥満対策となるでしょう。